JAみやぎ登米

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みやぎ登米産環境保全米とは

 環境保全米とは、農薬や化学肥料をできるだけ少なくして栽培したお米で、環境そして人にも優しい安心・安全なお米です。そして消費者の皆さんにはお米を買って食べていただくことで環境を守ってもらいます。

 生産者と消費者が連携して環境を守る、これが環境保全米です。「赤とんぼが乱舞する産地を目指そう!」を合言葉にスタートしたみやぎ登米の環境保全米は現在、日本有数の特別栽培米の産地となっており、平成18年3月には、稲作部会連絡協議会が『第35回日本農業賞の大賞(集団組織の部)』を受賞しました。

JAみやぎ登米環境保全米の生産タイプ

種別 農薬 化学肥料 備考
Aタイプ 使用しない 使用しない JAS有機栽培、
転換期間中有機栽培、
農薬・化学肥料不使用栽培
Bタイプ 使用成分数が
5成分以下
育苗時のみ使用
Cタイプ 使用成分数が
5割(8成分)以下
5割(3.5kg/10a)以下 宮城県の慣行栽培基準
農薬 17成分
化学肥料 7kg/10a まで

みやぎ登米のお米が出来るまで

11月〜3月 土づくり温湯処理

土づくり(11月〜3月)

 「イネは地力で作る」と言われるほど土づくりは大切な作業です。

 みやぎ登米は県内一の米産地であり畜産地帯でもあります。

 管内には7つの有機センターが稼働しており豊富な堆肥を田んぼに還元する循環型農業を実践しています。

有機センターについてはこちら

種もみの温湯処理(1月〜3月)

 種もみの消毒は、農薬を一切使用しない「温湯処理」を行っています。平成23年1月に温湯消毒センターが稼働し、温湯処理した種もみを生産者の皆さんに供給しています。

温湯消毒センターについてはこちら

4月 播種 基肥散布

播種作業(4月)

 機械などを使って30cm×60cmの育苗箱に120gくらいの種もみを均一に播きます。

 およそ25〜30日くらいで、田植えが出来るくらいの立派な苗に成長します。

  • 播種作業
  • 均一に種を播きます

5月 代かき 田植え

代かき(4月末〜5月上旬)

 土の表面を平らにし、水の深さをそろえることで田植えしやすい状態を作ります。また、田植え後の水管理もしやすくなることから、丁寧な代かきはとても重要です。

田植え(5月)

 育苗箱の苗を田植機を使用して田んぼに植えます。1株に4本程度の苗を植えますが、イネが成長するにつれて1株から22〜25本程の穂が出ます。

6月〜7月 分げつ 中干し 追肥

分げつ・中干し

 田植え後の苗は、大きくなるにつれて次々に新しい茎が根元から増えていきます。これを「分げつ」といいます。分げつを繰り返すことで一時は1株あたり40〜50本近くまで増えます。必要な茎の数を確保したところで今度は田んぼの水を抜いて土を乾かし、土に酸素を取り入れる「中干し」を行います。そうすることで丈夫な根が作られます。

8月 出穂 穂揃い 防除

出穂(8月上旬)
穂が出始めた頃

 8月に入ると穂が外に顔を出してきます。これを「出穂」といいます。そして穂が出始めてから約一週間程度すると穂が揃います。

カメムシ防除

 斑点米の原因となるカメムシを防除します。無人ヘリコプターを使用した防除も多く行なわています。

9月〜10月 稲刈り 乾燥調製 米検査

稲刈り(9月中旬〜10月)

 穂が黄色くなったら、待ちに待った稲刈りです。この刈り取る時期が早くても遅くてもお米の品質に影響することから、稲の状態を気をつけて確認し、適切な時期に刈り取りをします。

乾燥・籾すり・出荷

 収穫をしたもみは機械で乾燥してから、もみすり機を使ってお米を覆っているもみがらだけを取り除きます。その後、粒の大きいお米だけを選んで袋に詰め、JAへ玄米で出荷されます。

米検査

 出荷されたお米は、JAの農産物検査員により検査され1等、2等という格付けがされます。格付けされたお米は、それぞれの等級ごとに倉庫へ保管され、お米を取り扱う業者さんへと出荷されていきます。

  • 倉庫に出荷されたお米
  • 農産物検査員による慎重な検査

さまざまな取り組みについて

(1)田んぼの生き物調査

 環境にやさしい稲作を実践することは、田んぼにいる生き物にも住みやすい環境を作り出すことに繋がります。生産者・学生・JA職員などが一緒になって田んぼの生き物調査を実施し、毎年多くの生き物が確認されています。

  • とても珍しいカブトエビもいっぱい

(2)アイガモ農法・乗用除草機による除草

 なるべく農薬に頼らない米づくりをするため、アイガモや乗用除草機を使用した除草を行っています。

(3)JAみやぎ登米栽培履歴記録書・基礎GAP

 みやぎ登米では生産者と消費者がお互いの環境を理解し、連携しながら、安全・安心な米づくりの取り組みとして栽培履歴記録書・GAP(生産工程管理)を作成しています。栽培履歴記録書とは、肥料・農薬の使用基準を遵守し、使用資材・作業記録を記帳する取り組みのことです。GAPとは、生産から出荷までの中で農産物の安全性に悪い影響を及ぼす可能性を未然に防止するため、あらかじめルールを決めておき、それを整理し、実践・記録する取り組みのことです。

 この栽培履歴記録書・GAPに生産者が一体となって取り組むことによりみやぎ登米産米に対する消費者の信頼確保と評価向上につなげています。

栽培履歴記録書・基礎GAPの詳細についてはこちら

施設紹介

(1)カントリーエレベーター・農業倉庫

 JAみやぎ登米では、7ヵ所のカントリーエレベーターが稼働しています。カントリーエレベーターとは、稲の乾燥調製施設にもみを貯蔵保管する「サイロ」を備えた施設のことです。通常はお米をもみのまま保管し、出荷時に玄米にします。もみのまま保管することで鮮度が落ちにくくなり、いつでも新米のようなお米を出荷することが出来ます。

 農業倉庫では、検査されたお米を品種・栽培タイプごとにフォークリフトを使ってはい付けをし、低温で管理します。

  • 迫カントリーエレベーター
  • はい付けされたお米
管内のカントリーエレベーター
受益面積 貯蔵能力
迫カントリーエレベーター 500ha 3,300t
とよまカントリーエレベーター 370ha 2,544t
豊里カントリーエレベーター 637ha 4,300t
石越カントリーエレベーター 380ha 2,594t
南方カントリーエレベーター 300ha 2,025t
米山カントリーエレベーター 450ha 3,038t
なかだカントリーエレベーター 491ha 3,500t

(2)有機センター

南方有機センター 有機センターで作られた堆肥

 管内には、有機センターが7施設(処理能力60,360t)あり、堆肥生産能力は県内最大となっています。ここで作られた堆肥を田んぼへ還元する「循環型農業」を実践しています。

  • 迫有機センター
  • とよま有機センター
  • 豊里有機センター
  • 石越有機センター
  • 南方有機センター
  • 米山有機センター
  • なかだ有機センター

(3)水稲種子センター

合格した種もみは4kg入れの
ネットに詰められます。

 宮城県指定稲種子の乾燥調整施設として、平成17年から稼働をしています。現在、11の採取組合があり厳しい基準のもとに生産される優良な稲種子の栽培を、組織的に取り組んでいます。

(4)温湯消毒センター

 平成23年1月に稼働した温湯消毒センターでは、63℃の温湯に5分間消毒し、13℃の水で5分間冷却するという作業をベルトコンベアの移送により自動で行います。その後、脱水処理と乾燥をし生産者の皆さんへ供給します。乾燥済みの種子を供給するというのは宮城県内でも初めてです。

環境保全米ガイドライン表示

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